日本でも見かける電動キックボード。私の住んでいるアメリカでは色んな種類があって、便利に使っています。
この記事は、日常的に電動キックボードを使っている私が、使った感想と使い方、免許が必要か?公道を通れるのか?など日本で使うための交通ルールをまとめました。
電動キックボードってどんなもの?
電動で進むキックボードです。
どんな感じで走るかは、下の動画をちょっとだけ再生してみてください。はじめて電動キックボードに乗るときってこんな感じで、すぐに慣れます。
子どもの頃にキックボードに乗った人も多いと思いますが、それにバイクのスピード感を合わせた感じ。大人が乗っても大丈夫なように頑丈にできていて、体重100キロくらいまではどの製品でも問題なく乗れます。
スピードはハンドルで調節します。いきなり加速するので、アクセルは少しずつ押しましょう。
見てのとおりのキックボード型と、サドル付きでスクーターのように座れるタイプがあります。
電動キックボードを使ってみて
アメリカの都市ではレンタル用のスクーターがどこにでもあって、Uberと同じく、完全に交通インフラの一つになっています。
いろんな局面で使っていますが、特に次の三つの使い方をしている人が多いです。
① 通勤に使う
“File:17a.Gather.ShutDown.WDC.23September2019 (49384278956).jpg” by Elvert Barnes from Baltimore, Maryland, USA is licensed under CC BY-SA 2.0
(写真はe-bike)
電車に持ち込んで、降りた先(駅から職場まで、駅から家まで)の移動に使います。日本で最寄り駅から家まで自転車を使うのと同じような感覚です。
アメリカは電車網がショボいので、最寄り駅から家まで20分以上歩くなんていうこともザラですし、特にニーズが高いのでしょう。
公共交通機関から最終目的地までの「あとちょっとの距離」に便利。
これを「last mile」と言ったりします。
② レジャーに使う
““馬鞍山海濱長廊 Ma On Shan Promenade” / 香港康樂建築 Hong Kong Leisure Architecture / SML.20130509.6D.05668” by See-ming Lee (SML) is licensed under CC BY-NC 2.0
旅行やピクニック先でも便利です。
車に人数分放り込んでおけば、自転車ほどかさばらず、バスより自由、道さえあれば初めての場所でも手軽に動けます。
③ 町歩きに使う
NYでもLAでも、都会では駐車場が見つからないので、車はあまり使いません。かわりに、街中で見つかるe-scooterを使います。
ちなみにホントはだめなんですが、ヘルメットをしていない人が多いです。(特にレンタル)
レンタルのしかた
レンタルスクーターは乗り捨て自由で、こんな感じで道ばたに散らばっています。
“2 lime e-scooters parked on the street of Berlin” by wuestenigel is licensed under CC BY 2.0
専用のアプリで地図を開いてスクーターを探すこともできます。
充電がたっぷり残っているスクーターを見つけたら、QRをスキャンして解錠します。
Spin、Jump、Bird、Liftなど様々な会社がレンタルサービスを展開しており、料金プランも月額固定や、分ごと課金などがあります。
目安としては、15分で3ドルくらいかな。
海外に行く機会があったら、ぜひぴゅーっと走ってみてください。気持ちいいですよ!
日本で電動キックボードを使うには
最近は日本でも見かけるらしいですね。が、
免許がいるのか?歩道を走っていいのか?ヘルメットは要るのか?
いろんな疑問があると思います。電動キックボードに関する日本のルールはちょっとややこしいので、ここで整理してみました。
電動キックボードのルール①:購入する場合は原付と同じ
基本的には、電動キックボードは「原動機付自転車」、いわゆる原付とみなされます。
なので、原付免許が必要。(普通自動車免許やバイクの免許でもオッケー(原付免許が含まれるため))で、次のようなルールとなります。
- ヘルメットが必須
- 走れるのは車道だけ
- 時速20キロまで出せる
- ライト・ウインカー・ブレーキなどの装備が必要
ライトやウインカーなどが付いた機体はアメリカでは見たことがないです。自分で取り付けることはちょっと想像できませんが、難しいんじゃないかな。それに自分で取り付けても、実は法律の規格を満たしておらず罰金を払うことになった、なんてリスクもあります。
購入するなら、下のような、法律に従った装備が最初から付いてるものを選ぶと安心だと思います。
自賠責保険への加入や、軽自動車税がかかる点も忘れずに!
電動キックボードのルール②:レンタルなら特別ルール
レンタルする場合は、上で述べたのとは違って、「小型特殊自動車」として扱われます。
バイクか普通自動車免許が必要となり、次のようなルールになります。
- ヘルメットは不要(ただし、強く推奨)
- ライト・ウインカー・ブレーキなどの装備は不要
- 自転車道も走れる
- 時速15キロまで
歩道を走ることはできませんが、押して歩くことはオッケー。免許が厳しくなった代わりに、車体に関する規則は緩くなりました。
イメージとしては、車の免許が必要な自転車です。
レンタルで電動キックボードを使うには、免許証さえあれば大丈夫ということになります。
まとめると
日本の電動キックボードのルールは、要するにこういうこと。
- 購入するなら、原付免許でよい。ウインカーなどの設備がはじめから付いているものを選び、ヘルメットをかぶる。
- レンタルするなら、車かバイクの免許が必要。ヘルメットは不要(強く推奨)
今後はもっと簡単なルールができる(はず)
電動キックボードに関する交通ルールは、これから整備されようとしているところです。今現在議論されているのはこんな感じだそう。
- 「小型低速車」というカテゴリを設けて、レンタルも購入も同じルールにする
- 基本的には自転車と同じルールになる
- 免許・ヘルメットは不要(強く推奨)
- 16歳未満は運転できない
(参考:警察庁「多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会」)
だいぶ簡単になりますね。早く実態に合ったルールができて、電動キックボードを利用できる機会が増えるといいなと思います。
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