【無効になったアメリカ小切手】を誤って銀行にデポジットした話

私はアメリカの会社と取引をしており、小切手を自宅に郵送してもらうという昔ながらのやり方で支払を受けています。今回、小切手が届かないトラブルが起きたので、その対処法と何が起きたかについて記録します。

アメリカ発行の小切手については>>「アメリカの小切手を換金する方法【アメリカの銀行で・日本の銀行で】」もご覧ください。

小切手の延着

請求書を発行すると30日以内に顧客が小切手を発行し、通常は3日程度で届きます。でも今回は小切手を発行・送付したと通知をもらったのに、いつまでも小切手が届きません。やきもきしながら待ちました。

USPSの職員が小切手を盗んだのかも。だとしたら、使われる前に手を打たなければ。

でも、USPSが遅いだけかもしれないし…

1か月経ったころついに顧客に連絡し、同額の小切手を再発行してもらいました。旧い小切手は、先方で無効化(void)してくれると。

小切手を銀行に登録→無事入金

再発行をしてもらってから数日で小切手が届き、銀行に登録し、翌営業日に額面額が口座に反映されました。

ところが…

入金取り消し

数日後、取引履歴を確認すると、なぜか先日の小切手相当額が引かれていました。

後になってわかったことに、タイミング悪く届いたのは無効化された小切手の方だったのです。これを登録してしまったことが原因で入金が取り消されたのでした。(USPS…😢)

さらに間の悪いことに、小切手の入金直後に残高のほとんどを別の金融機関(Wise)に送金していたため、マイナス残高となってしまったのでした。アメリカの銀行では、マイナス残高になると通常はペナルティを課されます(幸いにもこのときはなぜか課されませんでした)。

さらに影響は波及します。

送金取り消し

「小切手の入金直後にWiseという金融機関に送金した」と先ほど述べました。さらに12時間後、この送金が自動的に取り消され、送金元の残高が送金前の状態に復帰しました。

おそらくマイナス残高を解消するために銀行が取り消したのでしょう。

WISEがマイナス残高に

これにより、今度はWiseの普通口座がマイナスになりました。マイナスの状態がしばらく続けばWiseアカウントが凍結されると表示されました。

Wiseとは、最安レベルで外国送金・外貨の管理ができるアプリです。詳しくは「安くて速い国際送金サービスWiseの使い方」へ。

私は複数の通貨をWiseに保有していますが、普通の口座ではなく「Jar」という口座に入れています。これは一種の貯蓄用口座で、簡単に引き出せないようになっているものです。Wiseデビットカードにも紐付いておらず、今回のように普通口座がマイナスとなっても自動的には填補されません。

慌ててアプリを開き、Jarから普通口座に資金を移して、マイナスは解消されました。

その後

数日後、再発行された小切手が届いたのでこれを銀行に登録し、無事に入金されました。これで一件落着です。

教訓

① 無効化されたか定かではない小切手は登録しない

小切手を銀行に登録すると、たとえそれが無効化されていても、いったんは有効なものとして処理されてしまう場合があります。

そこで入金された金額を使ってしまうと、小切手の取り消しの効果が支払先にまで及ぶ可能性があります。口座が凍結されれば、凍結解除のために窓口での手続が必要となったり、もし外国口座であればそのために渡航しなければならない可能性もあります。最悪の場合、口座にアクセスできなくなることもあるでしょう。
私は複数の外貨をWiseで管理していたため、クリック1つで簡単にマイナス残高を解消できたのでこの点はラッキーでした。

② 小切手延着の場合は早めに振出人に連絡を

小切手はその上に「Void」と書かなければ無効化できないと思っていましたが、今回の件で、振出人の手元になくても無効化できることがわかりました。(日本での小切手の「事故届」と同じでしょうか)

アメリカでは郵送途中の小切手が盗まれる事件が多発しています(在デトロイト日本大使館による注意事項を下に貼ります)。到着がいつもよおり遅れていれば、早めに振出人に連絡して無効化してもらおうと決めました。

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