英語字幕で映画を観てると、字幕に頼ってしまいがち。つい字幕ばかり読んでしまい、肝心の音は全然聴いてなかった!
なんていう覚えはありませんか?
この記事では、それを解決する方法をお伝えします。
結論を言ってしまうと、字幕の表示を2秒だけ遅らせることです。
この記事を書いている私はアメリカ在住の日本人。ネイティブの速度についていくために苦労していました。遅延字幕は、その頃におすすめされて実践していた方法です。効果があったのでおすすめします。
リスニング練習は英語習得のためにとっても大事
英語は、その言語的特性として音が非常に大事です。だからリスニングの訓練には一番時間をかける必要があります。
しかし日本の学校では、「読む」を重視して英語を勉強します。そのせいでリスニングの練習が圧倒的に足りていません。
さらに日本語は漢字を使うこともあって、目で見て理解する思考経路があり、文書が重んじられる言語的特性があるようです。だから私たちは外国語を習得するとき、「音を聴く」練習に意識的に時間をかけるべきなのです。
リスニング練習で陥りがちなワナ
英語字幕で映画を観るのはとてもよい方法!ぜひそのまま続けていってください。
だけど、落とし穴があります。ついつい字幕に頼って音を聴いていないことがあるのです。これでは「聴く」ではなく「読む」練習になってしまいます。
読むのが得意でリスニングが苦手な私たちですから、こうなってしまうのも仕方の無いことかもしれません。
これを直すには意思の力だけでは難しいです。字幕を2秒遅らせることで、これを解決できます。
字幕を遅らせるとは?
声と字幕のタイミングを数秒ずらすことで、音にフォーカスしてリスニング練習を効果的に行う方法です。
百聞は一見にしかず。こちらの動画はハリーポッターのワンシーンの字幕を2秒遅らせたもの。15秒くらい再生してみてください。
どうでした?いつもより、「聴く」に集中させられたと感じませんか?
音声に100%集中できるリスニング効果
遅延字幕を使うと、文字の手がかりがなく、音声しかないので自然とリスニングに集中できるのです。
単語ひとつひとつは聞き取れなくても大丈夫。話の流れと映像を参考に、聞こえた音から意味を推測するという、赤ちゃんのことばの習得と同じ訓練になっています。
字幕で音と単語を結びつける訓練になる
次の記事で詳しく述べていますが、日本人には「発音と単語の関連づけ」をする練習が必要です。
研究によれば、自分のレベルよりも少しだけ難しい課題に挑戦するとき、学習効果が最も高くなるそう。リスニング練習について言えば、聞き取れなかったときが一番学習効果が高まるということです。
遅延字幕を使っていると、
この音わからない!なんて言ってるんだろう??悔しい~~
という気持ちが高まったタイミングで字幕が表示されるので、発音と単語の関連づけを強く記憶に残すことができます。
また、映画を観ると、
- 「リスニング→答え合わせ」を短時間で繰り返す
プロセスを、ワンセンテンスずつ繰り返していくことに。
映画を観ているだけで、すごい量のリスニング勉強ができているのです。
字幕を遅らせる方法
ほとんどの人がネット上の動画を見て勉強していると思います。ここからは、AmazonプライムやYoutubeで英語字幕を遅らせる方法を解説します。
Amazon Primeで字幕を遅らせる方法
Subtitles for Language Learning というソフトを使います。
Subtitles for Language Learningでできること
機能1 字幕表示のタイミングを遅らせる
Amazon Primeビデオではこのように字幕が表示されますが・・・
Subtitles for Language Learningを使うと、字幕表示のタイミングを自由に変えられるようになります。
-20秒から+20秒までの幅で動かせます。
さらに、英語学習で便利な機能が他にも付いています。
機能3 マウスオーバーで単語の意味を表示
画面右側にも字幕が表示されますが、このうえにマウスを当てると、単語の意味を表示します。
機能4 センテンス全体を翻訳
さらに字幕の右側には、各センテンスをまるごと翻訳するボタンが付いています。
右側のボタンはGoogle翻訳。
ボタンを押すと、一文全体の訳を表示してくれます。
これなら、意味が分からないときだけ日本語を確認しながら、英語字幕だけで映画を観ることが簡単になります。
左側のボタンはDeepL翻訳。
ボタンを押すと、別ウインドウでDeepL翻訳が開きます。別窓が開くので複雑にはなりますが、DeepLはGoogle翻訳とは比べものにならないほど質の高い、自然な翻訳をしてくれます。
Subtitles for Language Learningの使い方
準備すること
Google Chrome(グーグルクロム)
このソフトはパソコンでChromeというブラウザを使うので、もしchromeを持っていなければここからインストールしてください(無料)。
Amazon Prime(アマゾンプライム)
このソフトはAmazon Prime会員であれば無料で使えます。
まだPrime会員でない場合は、下のリンクから30日間の無料体験ができますので登録してください。
インストールする
ChromeウェブストアからSubtitles for Language Learningをインストールします。
右上の青いボタンを押すだけでOK。
Subtitles for Language Learningは無料で使えるよ。
ChromeでAmazon Primeを開く
ChromeでAmazonプライムビデオを開き、観たい映画を選びます。
すると青い再生ボタンの横に、「Subtitles for LL」という緑の再生ボタンが追加されています。
この緑のボタンをクリックすると、本編が始まります。
字幕ファイルを検索する
画面の右側に上の画像の欄が表示されています。「検索」タブを押して、次の操作をします。
① 映画のタイトル(原題)を入力します。
② 検索結果の一番上のものをクリックします。
クリックしたのは字幕ファイルです。これで、字幕表示がされるようになりました。
字幕表示のタイミングを調整する
つづいて字幕表示を遅らせる設定のやり方です。
画面下の速度計のアイコンをクリックします。
上の画面がでるので、「字幕表示タイミング調整」を選びます。
- 「-20」は字幕を20秒遅らせて表示
- 「+20」は字幕を20秒早く表示
という意味です。
英語学習のためには、「-2」から「-3」くらいに設定しましょう。この数字は観るコンテンツの会話の速さにもよります。
Youtubeで字幕を遅らせる方法
Learning Language with YouTube (ベータ版)(動かず)
Youtubeの場合、このソフトで字幕を遅らせられるという情報があるのですが、私が試した限りうまく行きませんでした。私の環境が悪いか、あるいはベータ版なので不具合があるのかも知れません。
もしうまく行った人はコメント欄で教えていただけるとありがたいです。
Netflixで字幕を遅らせる方法
2021年10月現在、私の知る限り方法はありません。
まとめ
以上、リスニング練習のためには字幕表示を遅らせるといいよ、という話でした。
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