ロシアでSwiftが使えなくなる可能性があります。ロシアの在留邦人は約2000人。銀行送金に頼っていた方は、仕送りや国際取引に大きな不便が生じると予想されます。
そこで、この記事では銀行送金以外の国際送金に使えるサービスをまとめました。Swiftが禁止されても使える可能性が高い方法です。
1.Wise(旧「TransferWise」)
※3月1日追記:Wiseは、ロシア向け送金を一時停止したと2/28に発表しました。一方、ウクライナ向けの一定額の送金については手数料を無料にすると述べています。参考記事はこちら(ロイター)
Wise(ワイズ)は、留学生や駐在員の間ではよく知られたサービスです。
FF外からすみません。モスクワに留学している者です。私は現地で口座を作り、Wiseというサービスを使って、ネットバンキングで日本の銀行口座からロシアの銀行口座に振り込んでいます。手数料も他のサービスに比べて安いのでおすすめです。
— Ямон やーもん (@n_n_m__g) August 8, 2021
ビジネスにも使えます。
そういえばWISEで無事ロシアに送金できたので、こまごまと仕事をたのんでるエージェントへの支払いはひとまずなんとかなった。経済制裁はホントやめてほしい。ある日突然なにもできなくなるから。。。
— TORA-san (@yulbarys_y) May 24, 2021
Wiseは、大手ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツや三井物産が出資しているユニコーン企業。
大勢のユーザーの中から逆方向の送金依頼をマッチングして相殺することで、国際送金を国内送金に転換しています。
そもそもSwiftとは、銀行から他国の銀行に送金する際に、コルレス銀行に仲介してもらうシステムのこと。Wiseでは、実質的に資金が国を越えて移動しないので、Swiftの仕組みを使う必要がないのです。
Wiseの使い方
1.アカウントを開設します。
2.ウェブサイトかアプリで送金内容を入力します。
3.Wiseの銀行口座(お住まいの国の銀行)に送金額を振り込みます。
4.あとはWiseが送金するので、着金通知を待つだけです。
さらに詳しい使い方はこちらで詳しく解説しています。
Wiseの手数料
- 1回の送金につき64円+送金額の0.6%
10万円を送金する場合、71,696ルーブルとなります。(1JPY=0.73RUB換算)
ロシアでの利用状況
2022年2月26日現在、ロシア外からロシア国内の銀行口座やカードへ送金できます。ロシアから外国への送金はできません。
※ クリミア・セヴァストポリへの送金は、現在できません。
私はアメリカ在住で、日本との送金を数百万円分は行ってきました。1~2日で着金し、銀行送金の20%程度と手数料も安いため、専らWiseを使っています。
Wiseを使い始めたい方は、下のリンクからどうぞ。初回送金の手数料が無料になる特典付きのリンクです。
2.PayPal
PayPalは両替機能が付いており、好きな通貨に両替して引き出すことができます。
PayPalの使い方
PayPalを使うには、自分と相手の両方にPayPalアカウントが必要です。
1.アカウント&支払情報の登録
まずはアカウントを登録し、銀行口座を登録します。
アメリカ在住の方限定ですが、下のボタンから登録して5ドル以上使うとPayPalから10ドルもらえます。(先着10名まで)
2.送金する
送金先のメールアドレスと送金額を入力し、送金します。
PayPalの手数料
- 1回の送金につき499円+送金額の4%
10万円を送金する場合、69,278ルーブルとなります。(1JPY=0.73RUB換算)
ロシアでの利用状況
2022年2月26日現在、日本のPayPalアカウントでロシア・ルーブルの送受信ができます。
3.仮想通貨
WiseやPayPalも、一企業として、Swift以外の経済制裁を食らう可能性はあります。(現に、Wiseでは制裁の一環としてクリミアへの送金が禁止されています)
そこで、やや上級者向けではありますが、より自由を確保したい方は、資金を仮想通貨に変えて送金する方法もあります。
仮想通貨で送金するには、まず仮想通貨取引所のアカウントが必要です。どこか1つ解説するとすれば、世界最大の取引所の1つであるBinance(バイナンス)をお勧めします。私もバイナンスをメインに使っています。日本語対応しており、画面表示も比較的使いやすいです。
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